Blog211. 集中力

01.19

▼指は第2の脳と言われるほど、脳に密接に関わっています。したがって、集中しようと思う時には、自分の拡散している意識を指先に集めればよいのです。私はサ高住で定期的に臨床美術を実施していますが、ぼんやりと1日を過ごす高齢者が多いことに対して、何か張り合いになるものをという願いで、臨床美術を取り入れてもらいました。私たちも経験する「ぼんやりとした状態」とは、意識が拡散している時間が続くということです。

▼先日、今シーズン1番の大雪が降り続けました。偶然、その雪が止んだ日に、この施設では『雪化粧する樹木』という臨床美術プログラムを実施しました。墨で描いた樹木に、白い絵の具で雪を降らせていきます。自ずと意識は指先に集中していきます。雪の粒が舞い降りるたびに、過去が今になり、今が過去になって積もっていくのです。

▼Aさん(写真)は、雪の周りに淡墨を差しながら、『雪化粧する樹木』の世界に身を委ねておられるようでした。そして、降り続ける雪を仰いでたたずむ幼少時の記憶に辿り着くような優しい表情で描かれておられました。

▼指先に自己の意識を集めながら表現することは、自分の現在に過去を統合させながら、〈今、ここ〉を深く生きる時間を全身に創出することになるのです。

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