桜の森長江『クリスマスツリーを描く』

12.11

耳の遠くなったあなたは、

私の呼び掛けに「聞こえない」と繰り返し、

横を向いた。

クリスマスのメロディーも、

あなたには遠く聞こえず、

虚ろな目で裸のツリーを見ている。

私のざわついた心が静かになると、

指先にのせた赤い色紙の飾りに、

あなたは見入り頷ずいた。

あなたと私のあいだにクリスマスミュージックが

聞こえる。

 

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